健康で長生きする秘訣(急性心筋梗塞編)

 動脈硬化が原因で起こる病気のうち、急性心筋梗塞も生命に係わる危険性が高い病気です。これは 、心臓に血液を送っている「冠動脈」という血管が突然詰まって血液が流れなくなり、心臓の筋肉の一部が死んでしまう病気です。この病気の恐ろしいところは、死亡率が20%程度あり、そのうち約半分の方は、発症して数時間以内に突然亡くなってしまうことです。
 症状は突然起こる激しい胸痛が特徴で、冷や汗が出たり気を失うこともあります。こうなったら迷わず救急車を呼んでカテーテル治療ができる病院(久留米市内では久留米大学病院、聖マリア病院、新古賀病院、久留米大学医療センター)を受診してください(途中で突然死となる危険性がありますので、自家用車やタクシーでは行かず、必ず救急車を利用してください)。この病気の治療法は、冠動脈の詰まったところを如何に早くカテーテルで再開通させるかにかかっていますので、我慢せずに速やかに行動してください。急性心筋梗塞は突然発症することも多いですが、中には前駆症状として狭心症が起こることがあります。狭心症の症状の特徴は胸や喉の圧迫感や締め付けるような痛みが突然起こり、数分で治まることです。もしこの症状が起こったら心筋梗塞の前触れかもしれませんので、治まったからといって安心せずになるべく早くお近くの医院を受診してください。
 これらの病気は動脈硬化が原因のことが多いので、これを予防するためには、高血圧や高脂血症、メタボリック症候群、糖尿病など、動脈硬化の原因となるようなものがないかをチェックし、もしあればそれを改善させることが大切です。ご自分の健康状態がわからない方は、久留米市が11月30日まで特定健診を行っていますので、是非これを受けてください。健診についての詳しいことは、お近くの医院にご相談ください。