健康で長生きする秘訣(その1)

 
日本人の平均寿命は男女とも世界のトップレベルですが、健康寿命もトップレベルだそうです。健康寿命とは寝たきりなどにならずに日常生活を送れる寿命のことで、せっかく長生きするならこの健康寿命を全うしたいものです。しかしこの金字塔は、戦中戦後を必死で生き抜いて来られた先輩方、ご同輩が打ち建てられたもので、これからもこの地位が維持できる保証は何処にもありません。
 今の日本は飽食の時代と言われ、車社会になって運動不足となり、肥満の方が増えています。70才以上の方の4分の3は高血圧で国民病とまで言われ、糖尿病患者は880万人、その予備軍は740万人で、予備軍も含めると毎年50万人ずつ増え続けています。またコレステロールも増え続け、日本の子供のコレステロールの値は、すでにアメリカの子供を追い越したとも言われています。
 これらはすべて生活習慣病と言われ、日常生活の過ごし方が基本になる病気ですが、症状がほとんどないところが問題です。痛みでもあれば病院にも行かれるでしょうし、日常生活にも気をつける方が多いと思いますが、どうもないとついつい安きに流されてしまいがちです。これが曲者で、動脈硬化は少しずつ進行して行き、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中などの生命に関わる病気になってしまうのです。現在心臓病、脳卒中が日本人の死亡原因のの2位と3位を占め、この2つを合わせると、1位のガンに匹敵する数になります。動脈硬化は進行するとよくなりませんので、これらの病気が一度起こると、再発も多くなりますし、他の病気も起こりやすくなります。ですからこういう病気になりたくなければ、自覚症状がなくても今のうちから予防を心がけなければなりません。そうすれば、将来苦しみも味わうこともなく、高い医療費も払わずに過ごせる可能性が高くなります。